星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
いよいよ先輩看護師に注意を受け、俺は点滴の準備をしてから病室へと足を運んだ。

途中、自分の頬を何度か叩いて、気合を入れ直す。
こんなぼーっとしたままでミスでもしたら、取り返しのつかないことになってしまう。

「よし!」と、再度仕事に集中し、その日の夜勤は無事に終了した。


* * *

「遠山くん、今日の退院カンファ、参加してみない?」

「え? いいんですか?」


夜勤明けから2日経った日勤の日。
ナースステーションで処置へ向かう準備をしていると、先輩看護師から退院カンファレスに参加してみないかと言う提案が持ち掛けられた。

退院カンファレスは、退院する患者さんが自宅での生活に不安がないよう、しっかりサポートをするための重要な業務。

主治医、担当看護師、ソーシャルワーカー、リハビリテーション科の4名で、カンファレンス室を使用して行われる。
胃がんで入院していた患者さんが近々退院されるとのことで、このカンファレンスが必要なのだ。


「いいよ! ぜひ参加してみて。 今後は1人で参加してもらうこともあるだろうから、練習がてら」

「ありがとうございます!」


元気よく返事をしてから、頼まれていた褥瘡処置のサポートに病室へ向かった。
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