星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
仕事が立て込んでいるためなのか、それともまた別の用件があるためなのか、その態度から〝どうでもいいことは早く済ませてしまいたい〟という様子を醸し出している。


「どうしたの? なにか相談事?」


俺が今から口にすることがまさか梅沢先生のことだとは思っていないのか、軽く威圧的な態度で話を切り出してくれる彼女。
きっと、俺が仕事で失敗したんだと思っているに違いない。

じわりと背中に嫌な汗を感じたが、井筒さんに続いて俺も話を続けた。


「……井筒さん、不倫…してますよね? 梅沢先生と」

「え?」


……思った通りの反応だ。
一瞬にしてその場の空気が張り詰め、息苦しささえ感じてしまう。

図星であったのだろう。 さっきの威圧的な態度とは一変して、焦っている様子が窺える。

この後どう言い訳して逃れるのか、それとも認めるのかはわからないけれど、彼女にとっては耳を塞ぎこみたくなるような話の内容ではあるとわかっている。

わかっていてもわざわざこの話をしたのは、彼女を救いたいから。
きっと辛い思いをしていると思うし、こんなことを続けていてもしかたがないということに、どうか気付いてもらいたい。

正直、俺だってこんな話はしたくなかったのだから。
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