星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦

一瞬にして、重い空気が漂い始める。　梅沢先生は驚いたまま私を見つめていて〝本気で言っているのか？〟と、表情から思いがひしひしと伝わってくるようだった。

でも、ふっとその表情が緩み、あの優しい笑顔に切り替わった。


「まさかね……星七から、そんな風に言ってくるなんて思ってもみなかったよ」

「……すみません。　でも、もう心身ともに辛くって……終わりにしようと、決心しました」

「そう。　でも、俺が〝今すぐにでも妻と離婚するから〟と言えば、君の決断はまた揺らぐだろう？」


鋭い目つきで、私のことを見ている梅沢先生。

……どうしよう。　怖い。
まさかそんな風に言われるなんて思っていなくて、上手く言葉が出てこない。　このままだと、またいけない方向に進んでいきそうな気がする。


「ほらね？　君の決断なんて、所詮生ぬるいものなんだよ」

「……っ！　そんなことない……んっ！？」


抵抗もさせてもらえないまま、強引に唇が塞がれてしまった。

本当にまずい……！　でも、私の力では体格のいい男性に逆らうことなんて絶対不可能。
叫んでも当直室のドアは防音性があって、私の声など外部に届くはずもない。

身体をくねらせもがいてみても、びくともしない梅沢先生の身体。

しだいに瞳からは涙が溢れ出し、頬を流れ落ちていく。　身体の力も徐々に抜けてきてしまって、もうどうしようもなくなってしまった。