星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
「落ち着いて聞いて。 遠山くん、今入院中なの」

「え……入院?」

「うん。 ちょっと……検査したら悪いところがあったみたい」


嫌な言い方をする友希。 こんな言い方だと、癌を患ったのかと疑ってしまうような言い方だ。

でも、そんなはずはない。
ついこの前一緒にラーメンを食べて、海辺に行って、笑い合っていたんだもの。


「一応、短期入院とは聞いてるけど……」

「どこの病院なの?」

「……大学病院」

「大学……わかった。 行ってみる。 友希、ありがとう」


そんな大変なことになっていたなんて、全然知らなかった。

だって、この前会ったときは全然病気を患っているような雰囲気ではなかった。 一緒に美味しいラーメンを食べて、一緒に歩いて……私を好きだと言ってくれた。

そんな遠山くんが、私に隠して入院していたなんて……。


「私から聞いたって、言っちゃダメよ? 一応『看護師の間だけの話』ってなってるから」

「うん、わかってる。 ありがとう」


夜勤明けの友希とその場で別れ、地域連携室へ戻る。

友希から、敢えて病名は聞かなかった。 

もしかしたら、癌の可能性だってあるかもしれない。 不安は募っていくばかりだけれど、どういう状況なのかは直接遠山くんの口から聞きたいと思ったから。
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