星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦

ホシゾラ

大空が入院して1週間。
9月に入っていて、朝と夕方は秋の気配を感じるようになってきた。

大空もすっかり入院生活に慣れて、私も仕事帰りに必ず顔を出している。 先日から大空の治療方針が変更となり、ステロイド投与から高圧酸素療法という治療法へと変更になった。

治療を開始し初めの頃は左耳の違和感があり辛かったようだけれど、最近は調子が良いみたいで退院も間近であると主治医から言われたみたい。


今日も仕事帰りに大空の病室を覗くと、嬉しそうに両手を広げて「おいで」と言ってくる。
最近はこういう甘えてくることも増えて、ちょっと嬉しい。

身の回りの整頓をしていると、大空が私の髪にそっと触れた。


「ねぇ星七。 今月、どこかでお休み取れない?」

「お休み? 取れると思うけど、どうしたの?」

「俺、退院後1ヶ月は自宅療養で休みをもらっているんだけど……俺の実家に来ない?」

「えっ? 実家?」


突然の大空からの提案に、驚いて顔を上げる。

まだ付き合いが始まってから1ヶ月程しか経っていないけれど私を実家に招くということは……ご両親に会って欲しいということだろう。


「無理にとは言わないけど、どう?」

「私なんかが行ってもいいのかな?」

「もちろん。 それに……星空が綺麗に見える場所があるんだ」
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