星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
秋の夜はもう肌寒くて、少し身震いしてしまう。 念のため持って来ていたカーディガンを羽織ると、大空にくっついた。


「やっぱり肌寒いね。 大丈夫?」

「大丈夫。 大空があったかいから」


触れ合った部分から大空の体温が伝わり、ほかほかしている。
「星七、かわいい」と言って、大空も嬉しそうに私の頭を撫でてくれ、そのまま目的地まで歩いた。

目的地まに到着すると、すでに何組かのカップルや家族連れが、レジャーシートを敷いて場所取りとしている。 中には大きな天体望遠鏡を持参して来ている人もいて、「本格的だなぁ」と感心してしまう。

私と大空も空いている場所に持ってきたレジャーシートを敷くと、2人並んで腰かけた。

空を見上げると、息を飲むほどきれいな満天の星空が目の前に広がっている。


「わぁ……なにこれ、すごい! こんなにきれいに見えるの!? 信じられない……!!」

「驚いた? ここ、本当に星がきれいに見える場所なんだよ」


それはまるで、プラネタリウムを見に来たのではないかと思うくらいのきれいな星空。

秋を代表する星座、ぺガスス座やアンドロメダ座、ペルセウス座、カシオペア座まで、はっきりとわかるくらい。
都会では絶対に見ることができないような星空に、感動して言葉が出てこない。
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