【短】俺の彼女泣かせたやつを八つ裂きにしようと思ってたら、なんと俺だった件。
「ひゃ…っ、や…!」
「これ冗談のような本当の話なんだけどね?可愛すぎてこの涙ペットボトルに溜めたいよ俺」
「へ、変態すぎるよ…っ」
「ありがとう」
だから褒めてないのに…。
ここまでくるとポジティブは良いものなのか分からなくなってくる。
「ねえこのみちゃん。俺、そいつと手つないでた?」
「……つないで…ない、です」
「だよね。だって俺、このみちゃんとしか繋がないし繋ぎたくねえもん」
手は、繋いでいなかった。
抱きしめあったり、キスをしたり、そーいうのもしているわけじゃなくて。
「このみちゃんは一人っ子だからなあ」
「…うん」
「あんね、えーっとね、きょうだいってご存知?」
「…きょう……だい…」
スッと腕が取られて、私の身体は自然と立ち上がる。
誘導されるがままソファーに腰かけた結多くんの膝の上、向かい合う形で座らせられた。