【短】俺の彼女泣かせたやつを八つ裂きにしようと思ってたら、なんと俺だった件。




「あの…なので…、来ませんか」


「………」


「お、お泊まり…に……、とか」



お泊まりは、過去に1度だけある。

それは去年のクリスマスで、そのときは結多くんのお家に泊まった忘れられない思い出。


だから言ってしまえば、そのとき以来だった。



「……ごめんやべえわこのみちゃん。爽やか貫きたかったけど無理でした」


「え?」


「只今リアルタイムで結多の結多が暴れん坊将軍」


「……はい?」


「出ました今回のパワーワード」



はははっと笑った結多くんは、私からそっと身体を離した。



「ど、どうして離しちゃうの?嫌だった…?」


「え、じゃあもういっかい抱きしめていい?引かねえ?ほんと引かねえ??結多の暴れん坊将軍ナメたらヤバいよまじで。
……ちょっと今の表現は捉え方によっては卑猥(ひわい)すぎて非常に素晴らしいですね、拍手」


「あばれんぼうしょうぐん…?」



さっきから何のことを言っているんだろう…?

なにかを例えている、ようだけど…。



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