シンデレラは王子様と離婚することになりました。
「あ~、疲れたぁ」
結婚式が終わって、ようやく家に帰れた頃には夜になっていた。
リビングのソファにもたれかかる。社長が海外出張でいない間、一人だったのですっかり自分の家のようにくつろいでしまっていた。実家では自分の部屋以外くつろぐことができなかったので、とても居心地がいい。
「次は新婚旅行か?」
ご機嫌な様子で、社長が隣に座ってきた。ソファは大きいのに、やたら近い。私は社長との間に、一人分のスペースが空くように腰を浮かせて距離を取った。
「なんのために?」
「どこにだって連れて行ってやるぞ」
そう言われると心が動くけれど、さすがに新婚旅行する意味がわからない。
「私たち、契約結婚でしょ。おじい様が亡くなったら、離婚するんでしょ」
縁起でもないことなので、あまり口に出したくないけれど、言わずにはいられない。こうやって一緒にいると勘違いしてしまいそうになる。好きになってしまって、傷つくのが怖い。
結婚式が終わって、ようやく家に帰れた頃には夜になっていた。
リビングのソファにもたれかかる。社長が海外出張でいない間、一人だったのですっかり自分の家のようにくつろいでしまっていた。実家では自分の部屋以外くつろぐことができなかったので、とても居心地がいい。
「次は新婚旅行か?」
ご機嫌な様子で、社長が隣に座ってきた。ソファは大きいのに、やたら近い。私は社長との間に、一人分のスペースが空くように腰を浮かせて距離を取った。
「なんのために?」
「どこにだって連れて行ってやるぞ」
そう言われると心が動くけれど、さすがに新婚旅行する意味がわからない。
「私たち、契約結婚でしょ。おじい様が亡くなったら、離婚するんでしょ」
縁起でもないことなので、あまり口に出したくないけれど、言わずにはいられない。こうやって一緒にいると勘違いしてしまいそうになる。好きになってしまって、傷つくのが怖い。