シンデレラは王子様と離婚することになりました。
「たしか、借金があるんだよな?」
「どうしてそれを!」
驚いて顔を上げた私に、社長はニヤリと笑った。
「最終面接の時にお前自身が言っていただろう? 私はなりふり構っていられないんですってな」
そういえばそんなことも言ったような気がする。借金というか、高額な奨学金。このせいで一人暮らしができずにいる。
「もしも結婚したら、奨学金を全額返済してくれるんですか?」
「ああ、もちろん。一括で返済してやる。それに住むところだって与える。家賃は当然タダだ」
急に心が揺れてきた。どうしよう、この案、めちゃくちゃおいしい話なんじゃない?
契約期間が過ぎたら私はバツイチになるけれど、その程度で高額な奨学金がなくなってあの家から自由になれるなら安いものだ。
このままだと結局搾取され続けて自由を奪われる可能性も高い。
この契約結婚は、私にとって唯一の救いの道かもしれない。
でも……。
「あの、言いにくいんですけど、結婚ってことは、その……妻としての役割も求められるってことですか?」
「どうしてそれを!」
驚いて顔を上げた私に、社長はニヤリと笑った。
「最終面接の時にお前自身が言っていただろう? 私はなりふり構っていられないんですってな」
そういえばそんなことも言ったような気がする。借金というか、高額な奨学金。このせいで一人暮らしができずにいる。
「もしも結婚したら、奨学金を全額返済してくれるんですか?」
「ああ、もちろん。一括で返済してやる。それに住むところだって与える。家賃は当然タダだ」
急に心が揺れてきた。どうしよう、この案、めちゃくちゃおいしい話なんじゃない?
契約期間が過ぎたら私はバツイチになるけれど、その程度で高額な奨学金がなくなってあの家から自由になれるなら安いものだ。
このままだと結局搾取され続けて自由を奪われる可能性も高い。
この契約結婚は、私にとって唯一の救いの道かもしれない。
でも……。
「あの、言いにくいんですけど、結婚ってことは、その……妻としての役割も求められるってことですか?」