シンデレラは王子様と離婚することになりました。
エレベーターが止まると、ホテルの内廊下のような美しく装飾された空間が広がっていた。柔らかい絨毯が敷かれ、上品な壁紙が映えていた。
エレベーターから一番近いドアに社長は止まると、カードキーでドアを開けた。
(どうする⁉ やっぱり結婚やめますって言う⁉ 今を逃したら取り返しのつかないことになるんじゃないの⁉)
中に入ることを戸惑っていると、「さっさと入れ」と圧をかけられたので反射的に入ってしまった。
オートロックなのか、背中越しにドアが閉まった音が聞こえた。
だだっ広い玄関で、私は意を決して社長に問いかけた。
「あの、今ここで約束してもらっていいですか⁉」
突然、私が社長を責めるような物言いで食いかかっていったので、社長は顔をしかめた。
「……約束?」
社長は私にぐいと近付いた。
ああああ、圧が、圧が強い。でも、ここで負けてはいけない!
「私に! 手を出さないって……」
最初は勢いよく啖呵を切るように言えたけれど、最後は尻すぼみになって小さな声となった。
エレベーターから一番近いドアに社長は止まると、カードキーでドアを開けた。
(どうする⁉ やっぱり結婚やめますって言う⁉ 今を逃したら取り返しのつかないことになるんじゃないの⁉)
中に入ることを戸惑っていると、「さっさと入れ」と圧をかけられたので反射的に入ってしまった。
オートロックなのか、背中越しにドアが閉まった音が聞こえた。
だだっ広い玄関で、私は意を決して社長に問いかけた。
「あの、今ここで約束してもらっていいですか⁉」
突然、私が社長を責めるような物言いで食いかかっていったので、社長は顔をしかめた。
「……約束?」
社長は私にぐいと近付いた。
ああああ、圧が、圧が強い。でも、ここで負けてはいけない!
「私に! 手を出さないって……」
最初は勢いよく啖呵を切るように言えたけれど、最後は尻すぼみになって小さな声となった。