シンデレラは王子様と離婚することになりました。
仕事が終わると、大翔と一緒にディナーを食べる。連れて行ってくれるのは、どれも高級店でとても美味しい。家に帰ったらハウスキーパーさんが掃除をしてくれているので、なにもすることがない。
こんなに贅沢な暮らしをさせてもらっていいのだろうかと思うけれど、大翔はとことん私を甘やかそうとしてくるので、私はダメ人間になるのではないかと危機感を抱くこともある。
実家では全ての家事を私がやってきていたことを知っているからか、いかに私に何もさせず過ごさせるかが徹底している。
たしかに大変だったけれど、料理は別に嫌いなわけじゃない。ただ、いつも高級店の料理を食べている大翔に振る舞えるほどの実力はない。
でも、いつか作って食べてほしいなとも思っているのだ。
お風呂から上がってリビングに行くと、ソファに座りながら書類と睨めっこしている大翔がいた。
キッチンに行き、冷凍庫から棒アイスを取り出し、食べながら大翔の側に行った。
隣に座り、書類を覗きこむと、英文だったので読む気が失せた。
「仕事?」
「うん」
「大変だねぇ」
大翔の肩に背中を寄せて、もたれかかりながらアイスを食べる。仕事の邪魔にならないように大人しくしているという考えは、残念ながら私にはない。
「重い」
「そうか、頑張れ」
もはや大翔が社長であるということは、忘れ去られているのではないかと思う言動だ。忘れているわけではないのだけれど、私の中では、もう大翔は大翔だ。
「人の肩を背もたれにして、優雅にアイスとはさすがだな」
「うむ、くるしゅうない」
大翔はふふっと笑って、再び書類に目を落とした。わがままも甘えも、全部許容してくれる。大翔といると、自分が自分でいられる。
はぁ~、なんだろこの、胸の奥から湧き上がるあったかい気持ち。大翔の側は、居心地がいい。
「俺にもエネルギー補給させろ」
「ひゃああ」
急に大翔が動くから、私の頭はソファの上に落っこちた。
こんなに贅沢な暮らしをさせてもらっていいのだろうかと思うけれど、大翔はとことん私を甘やかそうとしてくるので、私はダメ人間になるのではないかと危機感を抱くこともある。
実家では全ての家事を私がやってきていたことを知っているからか、いかに私に何もさせず過ごさせるかが徹底している。
たしかに大変だったけれど、料理は別に嫌いなわけじゃない。ただ、いつも高級店の料理を食べている大翔に振る舞えるほどの実力はない。
でも、いつか作って食べてほしいなとも思っているのだ。
お風呂から上がってリビングに行くと、ソファに座りながら書類と睨めっこしている大翔がいた。
キッチンに行き、冷凍庫から棒アイスを取り出し、食べながら大翔の側に行った。
隣に座り、書類を覗きこむと、英文だったので読む気が失せた。
「仕事?」
「うん」
「大変だねぇ」
大翔の肩に背中を寄せて、もたれかかりながらアイスを食べる。仕事の邪魔にならないように大人しくしているという考えは、残念ながら私にはない。
「重い」
「そうか、頑張れ」
もはや大翔が社長であるということは、忘れ去られているのではないかと思う言動だ。忘れているわけではないのだけれど、私の中では、もう大翔は大翔だ。
「人の肩を背もたれにして、優雅にアイスとはさすがだな」
「うむ、くるしゅうない」
大翔はふふっと笑って、再び書類に目を落とした。わがままも甘えも、全部許容してくれる。大翔といると、自分が自分でいられる。
はぁ~、なんだろこの、胸の奥から湧き上がるあったかい気持ち。大翔の側は、居心地がいい。
「俺にもエネルギー補給させろ」
「ひゃああ」
急に大翔が動くから、私の頭はソファの上に落っこちた。