シンデレラは王子様と離婚することになりました。
「なんの話?」
言葉に詰まる。大翔との離婚の話、なんて本当のことは言えないなと思った。
「……色々と。仕事の話だよ」
「ふ~ん」
大翔は少し不機嫌そうだった。
まさか、やきもち? いやいや、さすがにそれはないか。
「大翔、あのさ……」
「ん?」
(私たちって、いつ離婚するの?)
そんなこと聞いてしまったら、明日にでも離婚する流れになりそうで怖かった。
離婚したくないから、心の準備をしておくために離婚する時期を知りたいというもどかしさ。
「いや、なんでもない」
「なんだよ、気になるだろ」
「ありがとう」
「なにが?」
「夕飯作ってくれたし、お金のこととか」
殊勝な態度で感謝を述べると、大翔は面食らったように驚いた。
「なんだよ、急に」
「ほら、こういう反応になるから言いたくなかったの」
笑いながら会話を終わらす。上手くはぐらかせた。
本当に聞きたかったことは聞けなかったけれど、感謝の気持ちを伝えられたのは良かった。こんな機会がないと、なかなか言えないから。
食事を終えて、お皿を洗っていると、大翔も手伝おうとしたので断る。
「ご飯作ってもらったから、せめてこれくらいしないと」
すると大翔は、私を後ろから抱きしめて肩に顎を乗せた。
「邪魔ですけど」
私が笑いながら言うと、大翔は逆に腕の力を強めた。
絶対に離さないぞという固い意志を感じる。
「新婚さんごっこみたい」
と私が言うと、
「ごっこなの?」
と不満気な返答。まあ確かに形式上は、正式な新婚だけれど。
「ごっこでしょ」
言葉に詰まる。大翔との離婚の話、なんて本当のことは言えないなと思った。
「……色々と。仕事の話だよ」
「ふ~ん」
大翔は少し不機嫌そうだった。
まさか、やきもち? いやいや、さすがにそれはないか。
「大翔、あのさ……」
「ん?」
(私たちって、いつ離婚するの?)
そんなこと聞いてしまったら、明日にでも離婚する流れになりそうで怖かった。
離婚したくないから、心の準備をしておくために離婚する時期を知りたいというもどかしさ。
「いや、なんでもない」
「なんだよ、気になるだろ」
「ありがとう」
「なにが?」
「夕飯作ってくれたし、お金のこととか」
殊勝な態度で感謝を述べると、大翔は面食らったように驚いた。
「なんだよ、急に」
「ほら、こういう反応になるから言いたくなかったの」
笑いながら会話を終わらす。上手くはぐらかせた。
本当に聞きたかったことは聞けなかったけれど、感謝の気持ちを伝えられたのは良かった。こんな機会がないと、なかなか言えないから。
食事を終えて、お皿を洗っていると、大翔も手伝おうとしたので断る。
「ご飯作ってもらったから、せめてこれくらいしないと」
すると大翔は、私を後ろから抱きしめて肩に顎を乗せた。
「邪魔ですけど」
私が笑いながら言うと、大翔は逆に腕の力を強めた。
絶対に離さないぞという固い意志を感じる。
「新婚さんごっこみたい」
と私が言うと、
「ごっこなの?」
と不満気な返答。まあ確かに形式上は、正式な新婚だけれど。
「ごっこでしょ」