今更素直になれとでも!?
「ダメなやつ」
さっきと全く同じやりとり。
目的がよく分からなし、こちらとしては早く言って欲しいんだが。
しばらくの間、沈黙が続く。
長年一緒の仲であるからか、気まずくはない。
が、恥ずかしい。
なにをしたいんだよ、ほんと…。
「…蘭奈」
「…なに?」
「好き」
「…はあっ!?」
碧葉が突然、爆弾発言をする。
こいつ今、なんて言った!?
「え、ちょっ…はあ!?マジで言ってる…!?」
「マジで言ってるが?なに?嘘じゃないんですけど」
「いや、え、待ってっ…!嘘っ…。はぁっ…!?」
「失礼すぎだろ…。まあいいけど。返事が早く欲しいんだけど?」
返事が聞きたいのかは知らないけど。
顔が近いっ…!
どうにか逸らして、横を見るけど、耳元で碧葉の声が聞こえ、自分でも顔が真っ赤になっているのがわかった。
やっと赤みが引いたと思ったのにっ…!
逃げ道がない。
多分、返事をしないとずっとこのままだ。