今更素直になれとでも!?
でも…。でも!!
こいつ、私の気も知らずにっ…!
この状況で返事をしろと!?
できるわけないでしょっ…!
まともに目を見ることすらできず、言葉も発せない。
恥ずかしすぎて死にそう…。
「蘭奈。返事、ちょうだい」
碧葉の声が耳元で聞こえる。
「……き」
「?なに?」
「……」
恥ずかしくて思ったように声が出なかった。
もう無理っ…。
恥ずか死ぬって…。
「もう一回言って。聞こえなかった」
少しおねだりをするように、優しく言ってきた碧葉。
「〜〜〜っ!分かれよバカ!好きだっての!」
「…どっちの意味で?」
「恋愛の方でっ!!もういいでしょっ!恥ずかしいのっ!」
「…俺もだわ」
もう投げやりで全てを口に出す。
死ぬっ…!恥ずかしすぎて死ぬよ、ほんと!
「まじかぁ…。やべえ、全然実感がない」
「こっちもだよ」
ほんと、実感というか、今、夢か現実かの区別すらついてない。