今更素直になれとでも!?
そもそもとして、こいつは彼女が選べるくらいにはモテてるし。

脈ナシなんて、考えれば分かること。

成功しないことが分かってるし、素直になれない性格の私には、絶っっっ対に無理。

これだけは確実に言えると思った。



「…お前、すっげー顔してるけど」

「なっ…!?」



急に声をかけられ、私は驚く。

考え事をして顔を上げたら、さっきまで漫画を読んでいたはずの碧葉の顔が至近距離にあったんだから。


「ちょっ…!」



私は咄嗟に距離をとる。

が、バランスを崩しベットに座り込む形になった。

無駄にいい、碧葉の顔が至近距離にあるのはさすがに耐えられない。

と言うか、おでこがくっつきそうなくらい近い距離に好きな人の顔があるという状況がやばい。

マジで心臓に悪い…。

てかさ、



「すっごい顔ってなに!」



適当すぎる碧葉の言葉に、私は突っ込んだ。

すっごいじゃ分かるわけないでしょ!!

馬鹿だな。こいつ。

当たり前か。



「…なんか今失礼なこと考えただろ」
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