溺愛幼なじみは甘くて強引

「はぁ、はぁ。良かった、ここにいた……っ。アリスも一緒だったんだね」

「理央、どうしたの？そんなに走って……」

「メールを送ったのに既読にならないし、おばさんに聞いても”まだ帰ってない”っていうから……。心配で探しに来たんだよ」

「わ！ごめん、メールに気づかなかった！」


謝ると、理央は息を切らせながら「いいよ」と笑った。顔の横に、汗が浮かんでいる。理央、私たちの事をすっごく心配してくれたんだね。


「ありがとう、理央。さっきね、アリスちゃんが――むごぉ！？」


さっきアリスちゃんが悪い男を退治してくれたんだよ！――って言おうとしたら、すごい勢いでアリスちゃんに口を塞がれた。


「あ、あひふはん（アリスちゃん）！？」


するとアリスちゃんは、私の耳に口を近づけ、声のトーンを低くする。