溺愛幼なじみは甘くて強引
「この先も私と友達でいたいなら、さっきの事は黙ってて」

「は、はい……」


耳元で内緒話をされると、なんだか友達っぽい!内容は限りなく脅しに近いけど……!

だけど、私の口封じに成功したアリスちゃんは「理央―!」と。今までのダークな雰囲気をコロッと変え、理央に飛びつく。


「理央~!わざわざ私を探しにきてくれたの~?」

「あ、アリス……」

「立ち話して遅くなっちゃったの!私の家はすぐそこだから、南月ちゃんを頼むわね。なんなら、私を送ってくれてもいいんだよ?♡」


「南月ちゃんって言ってくれた!」と喜ぶ私をしり目に、アリスちゃんは目をハートにして理央に両手を合わせる。

すると理央は、


「うん。アリスのことは、最初から送るつもりだったよ」


なんて。さらりと、そう答えた。

すると、なぜかアリスちゃんが、傷ついた表情を浮かべる。
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