溺愛幼なじみは甘くて強引
誰からも話し掛けられず、まるで腫れ物に触るような目で見られ、どうせ言葉が通じないからと、意味不明な言葉を投げられた。

だけど――その言葉は、自分を傷つけるものの類(たぐい)だと。アリスちゃんは気づいていた。


「悪口を言う人の顔は、みんな醜い。例え言葉は通じなくても、顔を見ればすぐにわかる」


――コイツの髪、変な色してる~
――喋らないし、人形なんじゃね?
――ホラーゲームに出てきそうな顔ー!
――怖い顔。少しは笑ったらいいのに

――ほんと、アリスちゃんって可愛くないね


それを聞くに堪えかねた理央が彼女に手を伸ばし、クラスに馴染ませた。

アリスちゃんが理央を心から慕っているのは、そういった背景があったのだ。
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