溺愛幼なじみは甘くて強引
「理央、私……理央のことが大好きだよ。だから、まだ一緒にいさせて。

静かに終わりを告げた初恋だったけど、傷ついた心を癒すまでは……あなたのそばにいたいの」


両手で顔を覆うアリスちゃん。だけど、その後ろから聞こえる足音。

そして、彼女が初めて聞く声。


「こんにちは。君が話題のアリスちゃん?」

「……誰?」


アリスちゃんは顔を上げて、後ろを振り返る。

すると、そこには――


「こんにちは。ごめんね、いきなり」

「いいけど……誰?同じ制服って事は、」

「そう。君と同じ学校。隣のクラス。それで、突然なんだけど――


俺と、付き合ってくれませんか?」


いつも皆から「太陽」と呼ばれる彼が、満月を背負いながら、自分の想いを口にした。

だけど、その顔には……

なぜか不敵な笑みが、浮かんでいたのだった。

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