溺愛幼なじみは甘くて強引
「太陽って人気者だけど、掴めないところあるよね。気づいたら懐に入ってるって言うか。

昨日も、そんな感じだったよ。気づいたら一緒に昼ごはん食べてた」

「……ふぅん」


俺の中で「太陽=要注意」という法則が出来上がる。気にしすぎて損はない、ってとこかな。


「まぁ、なににしろ」


小枝さんの呟きに、俺は耳を傾ける。

彼女の目に写っているのは――アリスと話をする、楽しそうな南月。


「南月が元気そうで良かった。昨日は空気の抜けた風船みたいになってたから。あのアリスって子と和解したんだね」

「みたいだね」


俺があっさり返事したのを聞いて、小枝さんが「ずこっ」とこける振りをする。


「”みたいだね”って……。もうちょっとないの?今はじゃれ合ってるけど、昨日のあの二人、めちゃくちゃ空気悪かったんだから。理央くんは、その当事者でしょ?」

「でも、南月にそういった心配はしてないからね」

「……というと?」
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