溺愛幼なじみは甘くて強引
「うん、いいや」

「理央?」

「南月の笑顔を守る剣でいられるなら、俺にとって、それが一番だなって」

「?」


いきなりの言葉に、わけがわからない。


「守る?剣ってなに?」

「ふふ、なんでもないよ」


どうやら、詳しく教えてくれないみたい。ニコリと笑った理央が、今までの空気をなかった事にするように。流し目をして、さりげなく遠くへ追いやった。

き、気になる……!

けど、理央の顔色がいいし、調子も悪くなさそう。もしかして、元気になったのかな?

なら、もういっか。私にとって、理央の元気が一番だから。


「もう、いつもの理央なの?」

「うん。いつもの俺だよ」
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