溺愛幼なじみは甘くて強引
「こんなにしつこくされちゃ、嫌でも覚えるっての。

それに、ほら!そんなに何か持ちたいなら、このベタベタなジュースでも持ちなさいよね!」


太陽くんの手にペットボトルが渡る。太陽くんは「うへぇ」と、ベタベタなそれに不快感を表していた。


「こんなジュースじゃなくて、俺はアリスちゃんと手を繋ごうと思ったのに……」

「……なに言ってんだか」


シュンとして落ち込む太陽くんを、アリスちゃんはため息をついて見た。かと思えば、太陽くんがペットボトルを握る手に、自分の手を添える。

そのまま上へ持ち上げ、ジュースを傾ける。そしてグビッ、グビッと。アリスちゃんは喉を鳴らしながら、勢いよくジュースを飲んだ。


「プハッ!は~美味しい!やっぱり炭酸はいい!」

「ビックリした、俺の手を噛むのかと思った……!」
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