溺愛幼なじみは甘くて強引
「さっき私がジュースを飲んだの、見てなかったの!?」

「え、見てたけど?」

「じ、じゃあ……、間接キスって知ってて飲んだの!?」

「……」


きっと今、私と太陽くんの心は、限りなく一つになったと思う。いや、私も人の事は言えないのだけど……。


「ねぇアリスちゃん、もしかして間接キスで動揺してる?」

「は!?」

「高校生なのに?それに、海外に住んでたのに?」

「こ、後半は関係ないでしょ!?」


今だ顔を赤くしているアリスちゃんを見て、ニヨニヨ笑う太陽くん。


「可愛いところあるんだよなぁ、アリスちゃんって」

「気持ち悪い事いわないでよ、ヘンタイ!もうついてこないでよね!」

「え~」


すると、本当についてきてほしくなかったらしいアリスちゃんが、全力ダッシュする。

その俊足に、太陽くんも私も――一瞬にして、彼女の姿を見失ってしまった。
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