溺愛幼なじみは甘くて強引
「!」
居てもたってもいられなくて、私は自販機の陰から飛び出す。そして太陽くんの腕を、勢いよく掴んだ。
「太陽くん、ウチに来て!」
「は?南月ちゃん?どうして……ってか、ずぶ濡れじゃん」
「太陽くんもね!」
二人が歩くと、大量の水を含んだ靴から、キュッキュッと音が鳴る。アスファルトには、二人の足跡がクッキリ残っていた。
「私の家、ここから近いの!早く行こう!」
「え、でも……南月ちゃんの家って事は、理央の家も近いんじゃ……」
「そうだけど、それがどうしたの?」
「どうしたのって……」
言いかけた言葉を飲み込んで、太陽くんは「いや」と頭を振った。
その顔に浮かぶのは、ちょっぴり悪い笑顔――
「このままじゃ風邪引くし、お邪魔しようかな」
居てもたってもいられなくて、私は自販機の陰から飛び出す。そして太陽くんの腕を、勢いよく掴んだ。
「太陽くん、ウチに来て!」
「は?南月ちゃん?どうして……ってか、ずぶ濡れじゃん」
「太陽くんもね!」
二人が歩くと、大量の水を含んだ靴から、キュッキュッと音が鳴る。アスファルトには、二人の足跡がクッキリ残っていた。
「私の家、ここから近いの!早く行こう!」
「え、でも……南月ちゃんの家って事は、理央の家も近いんじゃ……」
「そうだけど、それがどうしたの?」
「どうしたのって……」
言いかけた言葉を飲み込んで、太陽くんは「いや」と頭を振った。
その顔に浮かぶのは、ちょっぴり悪い笑顔――
「このままじゃ風邪引くし、お邪魔しようかな」