溺愛幼なじみは甘くて強引




「にしても、すごく感じの良い女性だったよね」

「ずぶ濡れになったけどねー?俺たちもスマホも」

「でもでも!復活するかもしれないよ!?ほら、乾燥剤も大量にいれたし!」

「すごい変な絵面だけどねー」


言いながら、スマホと大量の乾燥剤が入ったジップロックを見つめる太陽くん。

そんな彼は、たった今。

我が家にて、お風呂を終えてホカホカ状態。クシャミをしてないし、どうやら風邪は引かなかったみたい。良かった。


「だいたい、こんなんで蘇るの?俺のスマホ」

「完璧に水没したわけじゃないなら、望みは高いって。ネットに、そう書いてあったよ!」

「ふぅん、そっか……。直るといいなぁ」


リビングの椅子に座り、目を伏せた太陽くん。私は温かい飲み物を作りながら、さっき太陽くんが話した事を思い出した。
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