溺愛幼なじみは甘くて強引
――離婚したからって、別に俺は何とも思っちゃないって

――スマホ、修理費いくらだよ。壊れたなんて言ったら、母さん……また仕事増やしかねないよな


お母さんと連絡するための、大事なスマホ。

そのスマホを、太陽くんがとっても大事にしてるって――太陽くんの顔を見れば、よく分かる。

ギュッ

カップを持つ私の手に、自然と力がこもった。


「スマホ、絶対直るよ。大丈夫だからね」

「はは。なんで、南月ちゃんが必死な顔してんのさ」

「う……、だって、直ってほしいんだもん。

あ、ねぇ太陽くん。私のスマホは無事だから、今お母さんに電話しておく?」


私の言葉に、太陽くんはきょとんとした顔をした。
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