溺愛幼なじみは甘くて強引
「どういう事か、もちろん話してくれるよね?南月ちゃん?」

「は、はい……」


威圧感に完敗した私は、正直に「さっき太陽くんが電話していた内容を聞いてしまった」と打ち明けた。

それに、アリスちゃんとのやり取りを聞いてしまったことも。

すると――


「あ、そうなんだ」

「そうなんだ……って」


太陽くんの軽い返しに、思わず力が抜ける。だって、てっきり怒られるって思ってたから……。


「お、怒らないの?」

「別に秘密にしてるわけじゃないし。それに、南月ちゃんは言いふらす人じゃないじゃん」

「え」


太陽くんを見ると、冗談を言っているような顔には見えない。

私、意外と信用されてるんだなぁ――と思うと、少しだけ嬉しくなる。
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