溺愛幼なじみは甘くて強引
『あ、あはは……』


知らない間に、連絡先を交換されていたらしい。

もちろん私はビックリしたけど、私以上にビックリしたのは理央の方。


『今すぐ消すからね』


そう言って、私に「スマホ貸して」という理央。

だけど……

太陽くんのお母さんと、太陽くんの電話番号は、セットで登録しておかないといけないって――そう思った。

だから「消さない」って理央に言ったんだけど。

これがまた、理央の機嫌を損ねる原因になったようで……。


『分かった』


そう言って理央は、さっさと私の部屋に行ってしまった。


玄関に残された、私と太陽くん。

珍しく太陽くんが「ごめんね」と、困ったように笑った。


『俺の事を助けてくれたのに、とんだとばっちりになっちゃったね、南月ちゃん』
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