溺愛幼なじみは甘くて強引
「あ!まだ!急いでしないと!」


スマホを操作しようと起き上がると、理央が私の手からスマホを奪った。


「貸して。俺がする」

「え、理央が?」

「うん。だから、南月は寝てて」

「でも……」


口を開いた私に、理央が顔を近づける。そしてチュッと、軽く口づけをした。


「まだ反論するなら、今ここで激しいキスをしようか?」

「さ、先に電話を……お願いします……!」

「ふふ、了解」


ニコリと笑った理央に、スマホを渡す。

連絡先を見て、太陽くんの名前を見つけた時。カッコイイ顔を、理央はぐにゃりと歪めた。

でも、次に太陽くんのお母さんの名前を見つけて――一呼吸置いて、通話ボタンをタップする。その表情は、真剣だ。


プルル――ガチャ


『はい、どちら様?』
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