溺愛幼なじみは甘くて強引
「南月がうかうかしている間に、誰かにとられちゃうんじゃないの?

理央くんってカッコいいし、勉強は出来るし、何より――超優しいもんね~」

「う、うぅ……」

「あ、女の子が帰っていったよ。あの顔は、きっと振られたね」


そう言いながら、さっき自販機で買った紙パックのジュースをストローで吸う、友達の小枝 真琴(こえだ まこと)ちゃん。


セミロングな黒髪の私と違って、真琴ちゃんはロングの明るい茶髪。キリッとした雰囲気が良く似合う、姉さん系キャラ。


校舎裏を見ながら、のんびり私と話していた。



真琴ちゃんは――するどい。


今まで恋バナをしなかった私。

それなのに真琴ちゃんは、私の恋愛事情を、ほとんど見抜いている。


「で、好きなんでしょ?理央くんのこと」
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