溺愛幼なじみは甘くて強引
そして「どうしようか」なんて言い合っていた。


「ねえ、どういう事?二人は、南月がああなった原因について、何か知ってるわね?」

「何かっていうか、全部知ってるかな。

たぶん、原因コレ」


真琴ちゃんが、手に持っている銀色の包み紙を見せた。


「これ、親が旅行で買って来たチョコなんだけどね。

リキュール入りなのよ」

「えっと、つまり……お酒が入ったチョコ?」

「そうそう。それを知らなくて、朝、色んな人に配ったのよ。

南月は、ジュースを飲む前にチョコを食べちゃったみたいね」

「……」


アリスちゃんが「ちょっと待って」と言って、目を伏せた。

そう。

つまり、私は――


「ただ酔っぱらってるだけ、ってこと?」
< 231 / 252 >

この作品をシェア

pagetop