溺愛幼なじみは甘くて強引

――南月が”理央くんに襲われる覚悟”が出来たら、二人は付き合えるってこと?


あれから、少しの時間が経ったけど。

私の覚悟は、どうなった――?


「私……誰にも……。
理央をとられたくないって、思った」

「……うん」

「だけど、いざそういう雰囲気になると、怖気づいてばかりで……。何度も、自分で自分が嫌になった」


理央の期待に応えたいのに、その先ばかりを想像して、勝手に憶病になって。

知らない世界を知るのが怖くて、殻に閉じこもってばかりだった。


だけど、そんな私の殻を破くのは、

いつだって、

「理央を好き」っていう――

たった一つの気持ちだった。
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