溺愛幼なじみは甘くて強引
「南月は、いい意味で素直だから。今まで幼なじみとして過ごしてきたのに、急に好きを自覚して告白してくれるくらい、素直な南月だから。

だから、怖かったんだ」

「怖い……?」

「今まで幼なじみとして接していた俺と、急に恋人同士なんて。その変化を、南月がどう思うか怖かったんだ」


もしかしたら、窮屈に思って、俺を嫌になるかもしれない。

もしかしたら、幼なじみの関係の方が良かったって思うかもしれない。


「そんな風に南月をガッカリさせるのが……俺は、怖かったんだ。

だから、少しずつ距離を縮めていった。どこまで触れたら良いのか、どの距離まで近づいたらいいのか。

まるで実験するような事をして、本当にごめん」

「理央……」


そんな事を思っていたんだ。

私が理央と恋人になった先の事を心配していたように。

理央も、

私と恋人になった先の事を、心配していたんだ。
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