溺愛幼なじみは甘くて強引
「ようするに、私の覚悟が決まったら付き合ってくれるって事だよね?

じゃあ――

もう少しだけ、待っててほしい……です。

理央の事をこんなに好きなんだから“これから理央とすること”も、ゆっくり好きになっていきたいの」

「うん。もちろん。いつまでも待つよ」

「ありがとう!理央ッ」


そして私たちは抱きしめ合う。

その時の理央の表情が、曇っていることも知らずに。


その後――


別れを惜しみつつ、私は、隣にある自分の家に帰った。

理央と距離を縮められた気がしたのを、嬉しく思いながら。


一方の理央は、というと。


私がいなくなった部屋にて、自慢のポーカーフェイスが一気に崩れ始める。


「はぁ~……っ」


ベッドに横になり、深いため息をつく。

その顔は少し赤く、そして――


どこか悔しそう。

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