溺愛幼なじみは甘くて強引
「え、あ、理央……っ」


ぱくっと。

南月の指を口に含んだ時、南月の肩がビクッと震えた。嫌だったかな?

それとも――


「理央、も、もういい……からっ」

「なんで?」

「舐められたら、なんか変な感じに……なるっ」

「――」


言葉が出ないほど、南月はいつもいつも、俺の理性を簡単にもっていく。

俺がいつも、どれほどギリギリの状態でいるかも知らないで。それでも、どんどん、どんどん。俺を追い詰めていくんだ。

そして、俺は――

好きの深みに、はまっていく。


「南月、好き」

「あ、待って。理央……お鍋が、」

「もう切ったよ」


南月を抱き寄せた時点で、反対の手でIHのスイッチを切る。熱い鍋があると万が一の時に危ないから、サッと南月をお姫様抱っこして、リビングに移動した。

目的は――もちろんソファだ。

ドサッ
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