溺愛幼なじみは甘くて強引
理央の冗談で、肩の力が抜けたのかな。泣いた理由を、冷静に説明出来そうだった。
「理央のことが好きなのに、勇気がでない自分が嫌なの」
「南月……」
「ごめんね、理央っ」
引っ込んだはずの涙が、再びお風呂の水面(みなも)を揺らす。
理央の事を好きな気持ちと、怖い気持ち。それらを足して生まれる「焦る」気持ち。
自分で処理できない感情が、一気に湧き出て……。私の中で、処理が追い付かない。
脳内、パンク状態。
だから「脳と心を整理する時間が必要そうだ」って。そう思っていたのに――
「南月」
「え――」
間近で聞こえた、理央の声。それは確かに、私の耳のすぐ横で聞こえ、浴室に小さく反響する。
振り向かなくても分かる。だって、後ろから理央に抱きしめられているから。私の首に、理央の腕が巻き付いてるから。
でも、ちょっと待って……。
私、裸なんですけど!?
「理央のことが好きなのに、勇気がでない自分が嫌なの」
「南月……」
「ごめんね、理央っ」
引っ込んだはずの涙が、再びお風呂の水面(みなも)を揺らす。
理央の事を好きな気持ちと、怖い気持ち。それらを足して生まれる「焦る」気持ち。
自分で処理できない感情が、一気に湧き出て……。私の中で、処理が追い付かない。
脳内、パンク状態。
だから「脳と心を整理する時間が必要そうだ」って。そう思っていたのに――
「南月」
「え――」
間近で聞こえた、理央の声。それは確かに、私の耳のすぐ横で聞こえ、浴室に小さく反響する。
振り向かなくても分かる。だって、後ろから理央に抱きしめられているから。私の首に、理央の腕が巻き付いてるから。
でも、ちょっと待って……。
私、裸なんですけど!?