溺愛幼なじみは甘くて強引
「見てないから安心して」

「そういう問題じゃ、!」


その時。

理央が、私を抱きしめる力を更に強くした。理央の顔がさっきより近づいて、お互いの頬が触れ合う位置まで来てる。

これ、本当に胸が見えてないよね?大丈夫だよね?白いお湯が仕事してるよね!?

だけど――心配する私をよそに、理央は「大丈夫だよ」と呟いた。


「俺は待つよ。前も言ったけど、本当に南月を大事にしたいんだ。だから、南月が無理してまで、俺に合わせなくていいから」

「で、でも!」

「その代わり――」


ふっと笑った理央の吐息が、ダイレクトに耳に入って来る。思わず、ドクンと胸が高鳴った。

そんな私を見逃さなかったのか。赤く染った私の首に、好機とばかりに、理央が後ろから顔を埋めた。

そして、かぷっと。甘噛みをする。
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