溺愛幼なじみは甘くて強引
「こら、アリス!」

「いつもいつも”幼馴染が~”って。理央、本当は好かれてないんじゃない?だって、いつも理央が構ってるでしょ?」

「それは……」


美女の言葉に、理央は閉口した。その時、眉間に少しだけシワが寄ったのを、私は見てしまう。


「本当は理央の一方通行だったりして~?」

「……例えそうだとしても、俺がそうしたいからいいんだよ」

「り、理央……」


オロオロする私に、理央は「ごめんね南月」といつもの調子だ。だけど、どこか悲しそうにも見えるし、何かを考えているようにも見える。

そんな理央に、何か言葉をかけるべきだって分かってる。「何か」の内容も、分かってる。
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