溺愛幼なじみは甘くて強引
「……南月が太陽に、そんな事を言ったの?」

「んー、……内緒?」


「はぁ?」と真琴ちゃんが顔を歪める隣で。太陽くんは、意味深な笑みを浮かべた。





一方。

教室を出てきた私と理央。人のこない階段の踊り場にやって来た。


「な、南月……?」


私が何も言わず理央を連れ出したことを不思議に思い、そして心配する理央。

だけど、同時に。それは自分のせいじゃないかと、肩を落とした。


「今朝は、本当にごめん。アリスにキスされちゃって。油断してた」

「……油断?」

「アリスはずっと、海外で生活してるんだ。だから、挨拶のようにキスする習慣があってさ。

小学生の頃に、一年だけ日本にいた日が会った。そしてその一年、俺とアリスは同じクラスになって仲良くなったんだ」


「昔の話だよ?」と気を遣いながら離す理央。私はコクリと頷いて、続きを待った。
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