溺愛幼なじみは甘くて強引
「小学二年生の時。確か、南月とはクラスが別だった。その時に、俺とアリスは同じクラスだったんだ。

上手く馴染めてないアリスに声を掛けたら、そこから慕ってくれるようになってね。

それがきっかけで、アリスは俺に対して、いつもあんな感じなんだよ」

「そう、なんだ……。私、隣のクラスなのに全然覚えてなくて……」


そう言うと、理央は「小学生の話だしね」と笑った。


「一年って事は、その後アリスさんは、また海外に行ったの?」

「そう。だけど、つい最近もどってきたんだって。暫くは、こっちにいられるみたいだよ。

でも……俺がアリスに色々手を貸すのは、もう終わりにしないとね」


眉を八の字にして笑う理央。私が「どうして?」と聞くと、窓の外を見ながら理央は続けた。


「アリスは同じクラスの子と仲良くなって、関係を築くべきだから。その方が、今後のアリスのためだしね。

それに――俺には、南月がいるから」

「!」
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