溺愛幼なじみは甘くて強引
7.それぞれの好きの想い
「好きだよ、南月」
「私も好きだよ、理央」
そして私たちは一段階うえの、レベルアップしたキスをする……予定だった。
のに――
「りーおー!!!!」
「え」
「!?」
階段の一番下から、アリスさんの声が聞こえた。
この声は……と、私と理央の顔が、ギギギと錆びたロボットみたいに動く。
「隠れたって無駄だからね!理央―!!」
「行った方がいいんじゃない?」
「ぐっ……、そうだね……」
理央はすごく悔しそうな顔をして、私から離れた。
名残惜しかったけど、理央のその表情が可愛いから……それだけで満足できた。
「じゃあ理央、先に教室に帰ってるね」
「ごめんね、南月。アリスには、南月との事をちゃんと話すから。
だから――待ってて」