溺愛幼なじみは甘くて強引
「だけど、アリスちゃんもそうだよね?アリスちゃんも、理央のためなら、どんな事でも頑張ってる。

例えば……いま日本語を完璧にマスターしてるところとか?」

「!」

「さっき”海外の生活が長くて英語で喋っちゃう”って言ってた。でも、今は違う。久しぶりの日本なのに、日本語がペラペラだもん。

それは、今度は理央に迷惑かけまいと、帰国に合わせてアリスちゃんが日本語をいっぱい練習したからだよね?」

「……し、知らない」


とげとげしい言葉を吐きながら、アリスちゃんは綺麗な動きでカップを口へ運んだ。彼女に身についている気品。そこからして、私は既に負けている。

そんな彼女を「認めさせる」。理央の彼女となるにふさわしい女の子だって、認めてもらいたい!


「アリスちゃん、私に色々と教えてくれない?」

「はぁ?」
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