エリート同期は独占欲を隠さない

これだけで息は絶え絶えになり、目の端からは涙がこぼれそうになっていた。

そんな未尋を、桐谷は満足そうに見つめ、指を挿入したまま手首を左右に回転させ、抜き差しする。

「あぁっ、やっ……んんっ」
「濡れて気持ち悪いだろうから脱がせるな」

そう言えば、易々と腰を持ち上げられ、ショーツを脱がされてしまった。まさか、最後までしようという気だろうか?

おそるおそる桐谷を見上げれば、劣情が孕んだ視線とぶつかった。全身に色香を纏う桐谷が、口を開く。

「未尋、抱きたい」
「……でも」
「頼む、俺を受け入れて」

そんな切なそうに言われたら絆されてしまう。本音を言えば、未尋だって桐谷と繋がりたい。

「ダメ?」

二度目の問いかけに、未尋はついに頷いてしまった。その瞬間、桐谷はキレの長い目を嬉しそうに和らげた。

「その前に未尋をもっと気持ちよくしてやる」

そう言うと、桐谷が視界から消えた。そうかと思えば、未尋の足を持ち上げ大腿の間に顔を埋めようとしていたのだ。

「やっ、待って……それは」

察して慌てて止めると、桐谷が顔を上げる。

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