エリート同期は独占欲を隠さない
「あぁ、やばい。めちゃくちゃいい」
「あっ、んっ、駿……キスしよ」
額に汗を滲ませる桐谷に両手を伸ばし、抱きしめてとねだる。
「未尋、好きだ」
熱に浮かされたような口調で、何度も告げる。
「ん、私も……駿が好き」
「……くっ」
絶え絶えになりながら耳元で囁いた瞬間、桐谷が小さく呻きながら、ぶるっと震えるのがわかった。未尋の中で達したのだ。
それだけで嬉しくなって、ほとばしるものを受け止めながら、桐谷に触れるだけのキスをした。
「やば。俺今、めちゃくちゃ幸せ」
「ふふ、同じこと思ってた」
ぎゅっと抱きしめられ、未尋も胸がいっぱいだった。誰かに愛されることがこんなにも愛しくて嬉しいことだったなんて、知らなかった。
――ずっとこうしていたい。
幸福を抱きしめながら、二人はしばらくの間、余韻を噛みしめていた。