エリート同期は独占欲を隠さない

「スープ、焦げちゃう……」

やんわり抵抗するも、一度スイッチが入った彼を止めるのは難しい。それはこの一か月でわかったことの一つ。

「未尋から、キスして」
「えぇ?」
「早く」

戸惑いつつも、未尋は必死に背伸びして唇を寄せる。駿は意外と甘えん坊なところがあり、そのギャップもまた、未尋がのめりこむ理由の一つ。

そして一度抱き合えば必ず最低二回は求めてくるという猛獣な一面もあり、ごはんも食べずに求め合うこともしばしば。それは、仕事中の駿からは想像できない姿だった。

「このままベッドに連れていっていい?」

そして甘えたような目で見つめられると、折れてしまうのが未尋だった。

「うん、いいよ」

こくんと頷けば、未尋の手を引き寝室へと向かう。そして駿はあっという間にベッドに未尋を組み敷いた。
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