憧れのCEOは一途女子を愛でる
一番近くの駐車場に車を停めて外に出ると、ほんのりと潮の香りがして海に来た実感が湧いた。
休日だから公園はカップルや子連れで遊びに来ている人たちでごった返しているだろうと想像していたけれど、もうすぐ日が暮れる時間なのもあって、さほど混みあってはいなかった。
「あー、山もいいけど海もいいな」
彼が伸びをしてスーッと大きく息を吸い込んでいる。
外国人モデルのようにスタイルのいい彼は立っているだけで絵になっていて、近くにいた若い女性たちから注目を集めていた。芸能人がいると勘違いされたみたいだ。
「目が赤いの、治ったかな?」
突然顔を覗き込んできた彼から無意識に視線を外しそうになったけれど、この前のことを思い出したら動けなくなった。
私が目を逸らせるのを彼がひどく嫌がっていると知ったから。
「大丈夫です」
「ほんとに?」
瞬きを繰り返しながら固まる私をよそに、彼が右手を伸ばして親指で私の目尻に触れる。
目力のある瞳に至近距離で射貫かれた私は、吸い込まれそうになってぼうっと惚けるしかない。
またキスをされるかも。……心のどこかでそんな期待があるせいか、心臓がドキドキして顔に熱が集まってくる。
「顔が真っ赤だ。かわいい」
彼はそうつぶやいたあと、海のほうに視線を移した。
期待しているのがバレたのかもしれないと考えたら恥ずかしくてたまらなくなる。
休日だから公園はカップルや子連れで遊びに来ている人たちでごった返しているだろうと想像していたけれど、もうすぐ日が暮れる時間なのもあって、さほど混みあってはいなかった。
「あー、山もいいけど海もいいな」
彼が伸びをしてスーッと大きく息を吸い込んでいる。
外国人モデルのようにスタイルのいい彼は立っているだけで絵になっていて、近くにいた若い女性たちから注目を集めていた。芸能人がいると勘違いされたみたいだ。
「目が赤いの、治ったかな?」
突然顔を覗き込んできた彼から無意識に視線を外しそうになったけれど、この前のことを思い出したら動けなくなった。
私が目を逸らせるのを彼がひどく嫌がっていると知ったから。
「大丈夫です」
「ほんとに?」
瞬きを繰り返しながら固まる私をよそに、彼が右手を伸ばして親指で私の目尻に触れる。
目力のある瞳に至近距離で射貫かれた私は、吸い込まれそうになってぼうっと惚けるしかない。
またキスをされるかも。……心のどこかでそんな期待があるせいか、心臓がドキドキして顔に熱が集まってくる。
「顔が真っ赤だ。かわいい」
彼はそうつぶやいたあと、海のほうに視線を移した。
期待しているのがバレたのかもしれないと考えたら恥ずかしくてたまらなくなる。