憧れのCEOは一途女子を愛でる
「俺はしつこいから逃げるのはもう無理だよ?」
「なにそれ。私も好きだって言ってるのに」
「じゃあ、俺と結婚しない?」
永遠に振り向いてもらえないかもしれないと思っていた人が、俺の気持ちに応えてくれた。
朝陽のようにいきなりプロポーズしてもうまくいく保証はないし、さすがに急ぎすぎだという自覚はある。
だけどやっと両思いになれたといううれしさから、俺は逸る気持ちを抑えきれなかった。
「け、結婚?!」
「俺はあなたしか無理だから。……俺と結婚してください」
ビックリして目を見開く彼女と至近距離で視線を合わせる。
俺だって今日プロポーズすることになるとは思ってもみなかった。
本当なら雰囲気のいいレストランで食事をしながらとか、綺麗な夜景を見ながらとか、いろいろとプランを考えるべきなのだが、今の俺にそんな余裕はない。
このプロポーズがダメなのだとしたら何度でもやり直すから、頼むからとにかく首を縦に振ってほしいと心から願った。
「えっと……よろしくお願いします」
この人には手を伸ばしても届かないのだろうと、あきらめようとした時期もあった。
だからこうして彼女が振り向いてくれて、プロポーズまで受けてもらえるなんて、まるで天地がひっくり返ったような奇跡だ。一生分の運を使い切ってしまったのかもしれないけれど、それでもいい。
俺は感激して泣きそうになりながら、恥ずかしそうにはにかむ彼女の頭をゆっくりと撫でた。
「ありがとう。これからも変わらず、俺は千春を愛し続けるよ。いい夫になるって誓う」
「こちらこそ。私も全力で朔也を愛していくから」
“朔也”と下の名前で呼ばれたのは出会ってから一度もなかった。これが初めてだ。
そんな些細なことでも俺に感動を与えられる人は、目の前にいる彼女ただひとり。
「私たち、すごく遠回りしたね」
「そうだな。でも千春と死ぬまで一緒にいられるんだから、俺は幸せだ」
頬を赤く染め、照れながらフフッと笑った彼女の表情がこの上なくかわいい。我慢がきかなくなった俺は両手で彼女の頬を包んで唇を奪った。
この先の人生で、俺は彼女と一緒に暮らし、ふたりで愛を育んでいく。
思い描いていた夢がひとつひとつ叶っていくのだ。
なにがあっても絶対に彼女を離しはしない。
――――END.
「なにそれ。私も好きだって言ってるのに」
「じゃあ、俺と結婚しない?」
永遠に振り向いてもらえないかもしれないと思っていた人が、俺の気持ちに応えてくれた。
朝陽のようにいきなりプロポーズしてもうまくいく保証はないし、さすがに急ぎすぎだという自覚はある。
だけどやっと両思いになれたといううれしさから、俺は逸る気持ちを抑えきれなかった。
「け、結婚?!」
「俺はあなたしか無理だから。……俺と結婚してください」
ビックリして目を見開く彼女と至近距離で視線を合わせる。
俺だって今日プロポーズすることになるとは思ってもみなかった。
本当なら雰囲気のいいレストランで食事をしながらとか、綺麗な夜景を見ながらとか、いろいろとプランを考えるべきなのだが、今の俺にそんな余裕はない。
このプロポーズがダメなのだとしたら何度でもやり直すから、頼むからとにかく首を縦に振ってほしいと心から願った。
「えっと……よろしくお願いします」
この人には手を伸ばしても届かないのだろうと、あきらめようとした時期もあった。
だからこうして彼女が振り向いてくれて、プロポーズまで受けてもらえるなんて、まるで天地がひっくり返ったような奇跡だ。一生分の運を使い切ってしまったのかもしれないけれど、それでもいい。
俺は感激して泣きそうになりながら、恥ずかしそうにはにかむ彼女の頭をゆっくりと撫でた。
「ありがとう。これからも変わらず、俺は千春を愛し続けるよ。いい夫になるって誓う」
「こちらこそ。私も全力で朔也を愛していくから」
“朔也”と下の名前で呼ばれたのは出会ってから一度もなかった。これが初めてだ。
そんな些細なことでも俺に感動を与えられる人は、目の前にいる彼女ただひとり。
「私たち、すごく遠回りしたね」
「そうだな。でも千春と死ぬまで一緒にいられるんだから、俺は幸せだ」
頬を赤く染め、照れながらフフッと笑った彼女の表情がこの上なくかわいい。我慢がきかなくなった俺は両手で彼女の頬を包んで唇を奪った。
この先の人生で、俺は彼女と一緒に暮らし、ふたりで愛を育んでいく。
思い描いていた夢がひとつひとつ叶っていくのだ。
なにがあっても絶対に彼女を離しはしない。
――――END.