憧れのCEOは一途女子を愛でる
「そうだ、社長がサーフィン好きだって噂で聞いたんですけど本当ですか?」
話を変えようとしてなのか、氷室くんがわざとらしく人差し指を立ててつつ部長に質問をした。
「それは半分当たってる。専務がサーフィン好きなのよ。社長は専務に誘われて一緒に行ってるんだと思う」
社長の趣味はソロキャンプだと辰巳さんから聞いていたから、サーフィンのイメージはなかった。
社長がサーフボードを持って浜辺を歩く姿はさぞかしカッコいいのだろうな、と頭の中で想像してみる。
もしかしたらマリンスポーツもウインタースポーツも、なんでもできるすごい人なのかもしれない。
「専務もかなりモテそうですよね。でも浮いた話を聞かないのはなんでですかね? 社交的だから女の子が群がりそうなのに」
「さぁ、なんでだろうね」
氷室くんがするのと同じように部長はおどけて首を捻っていたけれど、本当はなにか知っているような気がした。
だけど本人のいないところで勝手にペラペラと喋るわけにいかないので誤魔化しているのだろう。
「ちなみに部長の好みのタイプってどんな男ですか?」
めげずに前傾姿勢で尋ねる氷室くんを見て、部長は盛大にあきれた顔をする。
「それってさ、本当に聞きたい相手は私じゃなくて香椎さんでしょ? 遠回りしないで直球でいきなさいよ」
そう言われ、氷室くんは苦笑いをしてしばし固まっていたものの、私のほうへゆっくりと視線を移した。
部長はというと、「ごめん、はっきり言いすぎた」と氷室くんに向かって軽い調子で謝っている。
話を変えようとしてなのか、氷室くんがわざとらしく人差し指を立ててつつ部長に質問をした。
「それは半分当たってる。専務がサーフィン好きなのよ。社長は専務に誘われて一緒に行ってるんだと思う」
社長の趣味はソロキャンプだと辰巳さんから聞いていたから、サーフィンのイメージはなかった。
社長がサーフボードを持って浜辺を歩く姿はさぞかしカッコいいのだろうな、と頭の中で想像してみる。
もしかしたらマリンスポーツもウインタースポーツも、なんでもできるすごい人なのかもしれない。
「専務もかなりモテそうですよね。でも浮いた話を聞かないのはなんでですかね? 社交的だから女の子が群がりそうなのに」
「さぁ、なんでだろうね」
氷室くんがするのと同じように部長はおどけて首を捻っていたけれど、本当はなにか知っているような気がした。
だけど本人のいないところで勝手にペラペラと喋るわけにいかないので誤魔化しているのだろう。
「ちなみに部長の好みのタイプってどんな男ですか?」
めげずに前傾姿勢で尋ねる氷室くんを見て、部長は盛大にあきれた顔をする。
「それってさ、本当に聞きたい相手は私じゃなくて香椎さんでしょ? 遠回りしないで直球でいきなさいよ」
そう言われ、氷室くんは苦笑いをしてしばし固まっていたものの、私のほうへゆっくりと視線を移した。
部長はというと、「ごめん、はっきり言いすぎた」と氷室くんに向かって軽い調子で謝っている。