憧れのCEOは一途女子を愛でる
「えっと……こういうのは照れずにサラッと聞けばいいんだよな。香椎の好きなタイプは?」
笑顔を引きつらせつつも、氷室くんは照れているように見える。
顔が赤いのはお酒のせいだけではなさそうだけれど、そんな態度を取られたら私も意味なく緊張してきた。
なぜ氷室くんが私の好きなタイプに興味を示しているのかわからない。だけど答えなければいけない流れになっているので、仕方なく私は口を開いた。
「そうだなぁ……私だけを見てくれる、とか?」
「浮気しないってこと? 当然だよな」
「あとは私って重いみたいだから、それを受け止めてくれる包容力のある人」
素直に思いついたことをそのまま口にしてみたけれど、面倒くさい私を受け入れてくれる男性はなかなかいないのだろうなと考えたら気持ちが沈んでくる。
「重いって、誰かに言われたの? 元カレか?」
氷室くんに指摘された途端、今は無意識に加那太と真逆のタイプを想像して言っただけだと気が付いた。
浮気や二股をせず、私を重いと敬遠しない男性を思い浮かべるあたり、私はまだトラウマから完全には逃れられないでいるのだろう。
笑顔を引きつらせつつも、氷室くんは照れているように見える。
顔が赤いのはお酒のせいだけではなさそうだけれど、そんな態度を取られたら私も意味なく緊張してきた。
なぜ氷室くんが私の好きなタイプに興味を示しているのかわからない。だけど答えなければいけない流れになっているので、仕方なく私は口を開いた。
「そうだなぁ……私だけを見てくれる、とか?」
「浮気しないってこと? 当然だよな」
「あとは私って重いみたいだから、それを受け止めてくれる包容力のある人」
素直に思いついたことをそのまま口にしてみたけれど、面倒くさい私を受け入れてくれる男性はなかなかいないのだろうなと考えたら気持ちが沈んでくる。
「重いって、誰かに言われたの? 元カレか?」
氷室くんに指摘された途端、今は無意識に加那太と真逆のタイプを想像して言っただけだと気が付いた。
浮気や二股をせず、私を重いと敬遠しない男性を思い浮かべるあたり、私はまだトラウマから完全には逃れられないでいるのだろう。